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Google Research出身でデータマネジメントと人工知能の世界的権威、Alon HalevyがリクルートのAI研究所(RIT:Recruit Institute of Technology)トップに就任。研究本拠点も米国シリコンバレーへ。

2015年11月04日
株式会社リクルートホールディングス

経営
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株式会社リクルートホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 兼 CEO:峰岸真澄、以下リクルート)の人工知能(AI)の研究機関である「Recruit Institute of Technology(以下、RIT)」は、2015年11月4日にグローバル研究開発拠点を米国シリコンバレーに新設いたします。Google Research出身でデータマネジメントと人工知能研究において世界的権威であるAlon Halevy(アロン・ハレヴィ)をトップに起用し、今後、グローバル規模でのAI研究をさらに加速させていく予定です。

1,リクルートのAI研究の目指す世界

リクルートは創業以来、「ひとりひとりのさまざまな生き方・価値観を、尊重しあい実現できる豊かな世の中を目指す」ことを目指し、ライフイベントや日常生活における全ての選択と意思決定の場面において価値のある情報「まだ、ここにない、出会い。」を提供したいという思いのもとビジネスを展開してまいりました。就職からスタートし、現在では、進学・スクール/住宅/旅行/自動車/ブライダル/グルメ・美容/介護/ライフスタイルにまで広がっています。

一方、ビジネス展開のベースとなるテクノロジーも進化しています。雑誌・フリーペーパーに始まった紙メディアは、PC・スマートフォンなどのデジタルメディアへと進化し、さまざまなビッグデータの取得が可能となりました。そして、今後はこれらのデータを人工知能が学習・予測していくことで、新しい機会の発見から、機会の実現まで、「まだ、ここにない、出会い。」を最大化する次のステージを目指していきたいと考えています。

2,米国における研究本拠点設立の背景

当社は一つのマイルストーンとして「2020年人材領域グローバルNo.1、2030年人材領域・販促領域グローバルNo.1」の目標を掲げております。この目標に向けて、1) グローバルトップレベルの技術水準への進化、2)既存のビジネスモデルの効率化に加えて新規ビジネスの開発の2つを目的として破壊的技術(Disruptive Technology)としてのAI研究に着目し従来のRITを再編し、AI研究所として2015年4月1日にスタートしました。さらに、このたびグローバル規模での更なる研究加速のために、技術・人材・新しいビジネスモデルが既に多く集積しているシリコンバレーを選び、新たな本拠地を設置することといたしました。

なお、現在のRITは「RIT推進室」として、US拠点を強化するための企画・統括業務と、US拠点での研究開発の成果をリクルートグループ各社に事業接続していく業務を担当していく予定です。

RITロゴ

3,Alon Halevy起用の背景

RITでは世界トップレベルの技術力を持って破壊的ビジネスモデルの創出をグローバル規模で追求しています。Alonは、現在のh-index(※)が93と非常に高く、Google Researchで10年間マネジメントをした経験を持つなど人工知能のためのデータマネジメント技術において世界的権威である研究者です。また、自身が起業したスタートアップを過去2回バイアウトした経験もあり、高いテクノロジー開発とビジネス接続の両方の展開可能性の獲得に寄与できると判断し、Alonをトップに起用いたしました。

今後は、RIT のトップ、エグゼクティブ・ディレクターとして海外・国内のリクルートのグループ各社と連携し、人材領域・販促領域を中心とした人工知能の研究・事業開発に取り組んでいく予定です。

※論文数と被引用数に基づいて科学者の研究に対する相対的な貢献度を示す指数

4,Alon Halevy略歴

Alon Halevy

コンピュータ科学者・起業家・教育者。1993年スタンフォード大学コンピュータサイエンス学科博士号取得。その後、ワシントン大学のコンピューターサイエンス学科の教授を務め、当大学にデータベースリサーチグループを創設。

エンタープライズの情報統合基盤を提供するNimble Technology Inc.,および、ディープウェブを提供するTransformic Inc.,を創業。Transformic Inc.のGoogle社による買収を契機に、Google本社のシニア・スタッフ・リサーチ・サイエンティストとして構造化データのデータマネジメント分野の研究責任者を務め、Google Fusion Tables等の研究開発に関わる。

ACMフェロー、2006年にVLDB 10-year best paper awardを受賞。

また、コーヒーの研究家でもあり『The Infinite Emotion of Coffee』という世界のコーヒー文化に関する書籍を刊行。

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