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心理学×テクノロジーで、マネジメントをサポートする『INSIDES』(インサイズ)

メンバーの本音を見える化し、一人ひとりがより良く仕事に向き合える状態に

個人の持てる能力や可能性を生かし、組織として統合することで、個の足し算以上の大きな成果を生み出します。そのなかで、マネジメントが直面するさまざまな課題の解決にあたるプロフェッショナルサービスファームがリクルートマネジメントソリューションズです。同社は、最も重要な経営資産のひとつである「人と組織」をテーマに、人材採用・人材開発・組織開発・制度構築に対して4つのソリューション手法(アセスメント・トレーニング・コンサルティング・HRアナリティクス)をかけあわせて、経営・人事課題の解決を支援しています。
同社が提供する『INSIDES(インサイズ)』は"現場マネジャー"をターゲットに、彼らが多忙な中でもメンバーマネジメントを効果的に行っていくためのHRテックのサービスです。2020年6月に日本HRチャレンジ大賞の「人材マネジメントサービス部門 優秀賞」も獲得した開発責任者の荒金泰史に、ユーザーの反応や今後の展望を聞きました。

「個」にフォーカスしたソリューションの提供

現代は、かつてのように個人が企業の業務プロセスの一部を担い従属的に働くのではなく、企業が従業員一人ひとりの個性や能力を最大限に生かすことで競争力強化につなぐ時代です。こうした変化を受け、組織を診断するサーベイのあり方も変わるべきであると考えました。組織全体に問題がないかをチェックするのではなく、一人ひとりの力をもっと引き出すためにどうすればよいか、にフォーカスしたアプローチを磨いていけないだろうか—それが『INSIDES』の立ち上げの背景でした。

『INSIDES』は、マネジャーにメンバー一人ひとりとの「人間関係のアドバイス」を行うクラウドサービスです。メンバーが回答する30問程度のアンケートを通じて、心理状態やパーソナリティを測定し、マネジャーにレポートを配信。マネジャーが対応に悩んだら、専門家に直接オンラインで相談し、個別に有効なアドバイスを受けられるようにしました。これは、リクルートマネジメントソリューションズが50年にわたって培ってきた人事測定技術とマネジメントのノウハウを、ITテクノロジーによって、現場マネジャーにより直接的に提供できるように進化させたサービスです。

「企業に支持されている理由のひとつに、一人ひとりにカスタマイズされたアドバイスのきめ細やかさと、その速さがあると思っています。終身雇用の考え方が根強く、企業が年代ごとの従業員一人ひとりのモチベーションに配慮する細やかさは、日本特有の文化です。HRテックの技術は米国発祥のものが多いですが、そうした日本ならではの良さに光を当てることで、世界でもユニークなサービスが創れるのではないかと閃いたのです」と荒金。

個人のワークメンタリティを5段階に分類したレポートの一部。メンバーの心理状態を「心理的安全性」と「エンゲージメント」の度合いで判定。たとえば、「エンゲージメントが高いけれども心理的安全性が低い」というのは、仕事はちゃんとやるし、意欲もあるけれど、実はちょっと他に言えない悩みを抱えているといった状態す。見かけは何も問題がないようでも、本人は人知れず悶々としている、といった事実をこのレポートを通じて発見できる。

現場の一人ひとりに寄り添い、ミクロに問題を解決する

導入している企業からは「メンバーの言いそうなことや考えそうなことを、驚くほど言い当てている。言われてみれば確かにと思うアドバイスも多く、自分だけでは見つけづらかった新たな視点からメンバーとコミュニケーションを取ることができる」「マネジャーの目の色が変わった。メンバーと積極的に対話しようとするマネジャーが増え、メンバーの定着率が高まるだけでなく、結果として組織全体の生産性があがった」などの声が届いています。

「人事はどちらかといえば全体を俯瞰したマクロな視点で見るので、ある部署で1人離職したという変化は、全社の離職率が許容範囲内であれば、大きくは取り上げられないでしょう。しかし現場の現実はミクロです。たった1人のメンバーの離職が原因でチームの業績が悪化したり、周囲のメンバーの業務的・心理的負担が増大していたりするのであれば、1人辞めるだけでも大変なインパクトです。マクロでは大きな問題にならない1人の出来事であっても、現場にとってはどれほど重要な問題か。『INSIDES』は、そこをサポートするツールでありたいと思っています」と荒金は話します。

コロナ禍で在宅勤務が増加するなか、「メンバーの日頃の様子が分からないので、どう関わったらいいのか?」という相談も急増しているそう。独りで孤立してしまい誰にも悩みを相談できずにいる、といった問題を速やかに発見し、丁寧にフォローする仕組みが、今、企業には求められています。

メンバーの状態改善による組織パフォーマンス向上のお手伝い

『INSIDES』は、クラウド上にデータを蓄積するため、経年でのモニタリングや、人事異動を反映した追跡も可能です。SaaS(Software as a Service)であるからこそ、企業側が使い続けるほどにデータが蓄積され、傾向分析が可能となり、活用の幅が拡がります。

「今後はマネジャーの学びを深める施策も強化していきたいと考えています。例えばマネジャーがメンバーの分析結果を見て、今のこの人の状態は、以前の誰かの状態に似ているのではないかとか、他の部署で似たような事例があったとかを議論するような。マネジャー間で過去の経験に学び、対応の引き出しを増やしていける仕組み作りです。そうした経験値の蓄積こそが、人間というものをテーマにしたピープルマネジメントにおける"熟達"だと思うのです」と荒金は語ります。

現在『INSIDES』は、機械学習などを応用してさまざまな情報を掛け合わせ、より活用しやすい定量指標を抽出可能にする技術開発を進めています。また英語版のリリースなど、さまざまなニーズに対応できるようサービスを進化させていく予定です。

「このサービスの意義は、マネジャーや企業の人事に"なんでだろう?"という疑問が浮かぶこと。その疑問こそが、相手への興味そのものだからです。マネジャーとメンバーが互いに興味を持って、対話を通じて理解しあったなら、確実に見える景色は昨日とは違ってくる。その積み重ねがよい組織をつくりますし、それは必ず組織のパフォーマンスにも影響するはずです。『INSIDES』を通じて、仕事って面白いな、やりがいあるなと思えるメンバーが1人でも増えること。そういうメンバーの変化を見て、嬉しく思うマネジャーが増えること。そんなサイクルを増やしていければ、これほど嬉しいことはありません」『INSIDES』を通じて、仕事って面白おもしろい、成長した、と感じる人が増えれば、それほど嬉しいことはありません。」

荒金 泰史(あらがね やすし)

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ HRアセスメントソリューション統括部 アセスメントサービス開発部 マネジャー

入社以来一貫してアセスメントサービスに従事し、企業の人事課題に対し、データ/ソフトの両面からソリューション提供・実証研究を実施。入社者の早期離職、メンタルヘルス予防、エンゲージメント向上、組織開発に詳しい。現場マネジャーの対話力を向上させるHRテクノロジーサービス『INSIDES』の開発責任者を務める