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ガバナンス・財務

2021年3月期 通期 決算概要

本日(2021年05月17日)、リクルートホールディングスは2021年3月期 通期の決算発表を行いました。

1. 2021年3月期 第4四半期及び通期 連結業績ハイライト

(十億円)

2021年3月期
Q4実績 Q4前期比 通期実績 前期比 通期予想
売上収益(1) 613.1 4.0% 2,269.3 △5.4% 2,224.6
売上収益(家賃給付受託事業を除く) 594.2 0.8% 2,190.3 △8.7% -
調整後EBITDA 30.7 △44.4% 241.6 △25.7% 231.9
調整後EBITDAマージン 5.0% △4.4pt 10.6% △2.9pt -
営業利益 19.5 - 162.8 △21.0% 151.2
親会社の所有者に帰属する四半期利益 13.8 3.5% 131.3 △27.0% 123.5
調整後EPS 6.78円 △61.0% 82.56円 △31.8% 77.08円

(1) 2021年3月期第4四半期及び通期実績売上収益には家賃支援給付金事務事業(家賃給付受託事業)に係る受託料がそれぞれ、188億円、790億円含まれます

2. 2021年3月期 第4四半期 セグメント業績ハイライト

HRテクノロジー:

  • 売上収益は23.3%増。米ドルベース売上収益は26.8%増(1)。有料求人広告利用の増加が主な要因
  • 売上収益の増加に加え、販売管理費の柔軟なコスト管理を行った結果、調整後EBITDAは107.2%増、調整後EBITDAマージンは13.3%(前第4四半期7.9%)
  • 売上収益の回復に伴い、第3四半期よりもマーケティング投資を増やし、エンジニアや技術部門の採用を継続

(1) 当セグメントの現地決算数値であり、当社連結決算数値に含まれる数値とは異なります

メディア&ソリューション:

  • 売上収益は7.0%減(家賃給付受託事業の売上収益除きは16.8%減)。2021年1月7日から3月21日まで日本国内の一部都府県を対象に発出された緊急事態宣言や新型コロナウイルス感染症の感染者数増加等の影響を受けて減収
  • 調整後EBITDAは、78.8%減、調整後EBITDAマージンは4.1%
  • 大幅な減収に加えて、来期以降の成長を見据えた戦略的且つ積極的なマーケティング投資を行ったこと、2021年4月1日付メディア&ソリューションSBUの組織再編に係る費用増加や新型コロナウイルス感染症等の影響による貸倒引当金の増額を行ったため、大幅に減益

人材派遣:

  • 売上収益は3.9%増(為替影響除きは1.1%増)となり、国内派遣は0.8%減、海外派遣は8.3%増(為替影響除きは2.9%増)
  • 調整後EBITDAは44.2%減(国内派遣63.0%減、海外派遣12.0%減)。調整後EBITDAマージンは2.9%
  • 国内派遣領域は、派遣スタッフ数が前年同期と比較して減少したこと等により減収。また、募集費等将来の成長を見据えた投資を行ったことにより減益
  • 海外派遣領域は一部の産業においては事業の回復が見られたことや、為替のプラス影響等により増収。また、将来の成長を見据えた人員強化のための投資により調整後EBTDAは減益

(十億円)

Q4実績 通期実績
2020年3月期 2021年3月期 前年同期比 2020年3月期 2021年3月期 前年同期比
HRテクノロジー
売上収益 106.3 131.1 23.3% 424.9 423.2 △0.4%
米ドルベース売上収益(1) (百万米ドル) $974 $1,235 26.8% $3,907 $3,993 2.2%
調整後EBITDA 8.3 17.3 107.2% 71.2 66.7 △6.3%
調整後EBITDAマージン 7.9% 13.3% +5.4pt 16.8% 15.8% △1.0pt
メディア&ソリューション
売上収益
  販促
    住宅 30.6 32.8 7.2% 113.3 116.9 3.2%
    美容 21.1 23.4 10.6% 81.6 82.9 1.6%
    結婚 12.2 7.5 △38.2% 52.0 29.9 △42.4%
    旅行 16.8 11.9 △29.1% 73.4 53.8 △26.6%
    飲食 9.8 3.8 △61.3% 39.2 14.1 △64.0%
    その他 22.3 41.4 85.5% 78.9 158.1 100.4%
    合計 113.0 121.0 7.1% 438.5 456.0 4.0%
  人材
    国内人材募集 70.0 50.3 △28.1% 277.8 186.5 △32.9%
    その他 9.1 7.8 △13.7% 36.2 27.4 △24.3%
    合計 79.1 58.2 △26.5% 314.1 214.0 △31.9%
  全社/消去 0.6 0.0 - 3.1 1.9 -
  合計 192.8 179.3 △7.0% 755.9 672.0 △11.1%
調整後EBITDA
  販促 18.6 12.7 △31.3% 115.9 96.4 △16.9%
  調整後EBITDAマージン 16.5% 10.6% △5.9pt 26.4% 21.1% △5.3pt
  人材 18.8 4.6 △75.2% 83.4 36.8 △55.9%
  調整後EBITDAマージン 23.7% 8.0% △15.7pt 26.6% 17.2% △9.4pt
  全社/消去 (3.1) (10.1) - (16.5) (26.4) -
  合計 34.2 7.2 △78.8% 182.9 106.7 △41.6%
  調整後EBITDAマージン 17.8% 4.1% △13.7pt 24.2% 15.9% △8.3pt
人材派遣
売上収益
  国内派遣 143.6 142.5 △0.8% 567.8 569.9 0.4%
  海外派遣 154.0 166.8 8.3% 680.3 628.8 △7.6%
  合計 297.7 309.3 3.9% 1,248.1 1,198.8 △4.0%
調整後EBITDA
  国内派遣 10.2 3.7 △63.0% 47.1 48.7 3.4%
  調整後EBITDAマージン 7.1% 2.7% △4.5pt 8.3% 8.6% +0.3pt
  海外派遣 5.9 5.2 △12.0% 34.1 27.4 △19.6%
  調整後EBITDAマージン 3.9% 3.1% △0.7pt 5.0% 4.4% △0.7pt
  合計 16.2 9.0 △44.2% 81.2 76.2 △6.2%
  調整後EBITDAマージン 5.4% 2.9% △2.5pt 6.5% 6.4% △0.2pt

(1)報告セグメントの現地決算数値であり、当社連結決算数値に含まれる数値とは異なります

3. 2022年3月期 連結業績予想及び配当予想

(十億円)

2020年3月期 2021年3月期 2022年3月期
通期実績 通期実績 前期比 通期予想 前期比
売上収益(1)(家賃給付受託事業除き) 2,399.4 2,269.3
(2,190.3)
△5.4%
(△8.7)%
2,450.0 - 2,600.0 8.0% - 14.6%
調整後EBITDA 325.1 241.6 △25.7% 270.0 - 335.0 11.7% - 38.6%
営業利益 206.0 162.8 △21.0% 180.0 - 245.0 10.5% - 50.5%
税引前利益 226.1 168.5 △25.5% 185.0 - 250.0 9.8% - 48.4%
当期利益 181.2 131.6 △27.3% 140.0 - 190.0 6.3% - 44.3%
親会社の所有者に帰属する当期利益 179.8 131.3 △27.0% 140.0 - 190.0 6.6% - 44.6%
調整後EPS (円) 121.03 82.56 △31.8% 95.51 - 126.10 15.7% - 52.7%

(1) 2021年3月期通期実績売上収益には家賃給付受託事業に係る受託料が790億円含まれます

2022年3月期の連結業績予想における想定為替レートは1米ドル=108円、1ユーロ=130円、 1豪ドル=84円です。

配当の状況及び予想

当社は中間期末日及び期末日を基準に年2回の剰余金の配当を行う方針としています。
2022年3月期の配当については未定です。

年間配当金
Q1期末 Q2期末 Q3期末 期末 合計
2020年3月期 - 15円00銭 - 15円00銭 30円00銭
2021年3月期 - 9円50銭 - 10円50銭 20円00銭
2022年3月期 - 未定 - 未定 未定

4. 2021年3月期 セグメント業績予想

(十億円)

2020年3月期 2021年3月期 2022年3月期
通期実績 通期実績 前期比 通期予想
HRテクノロジー事業 (百万米ドル)
売上収益
3,907 3,993 2.2% 米ドルベース前期比
+40% - +50%程度
調整後EBITDAマージン 16.8% 15.8% △1.0pt 20%程度
メディア&ソリューション事業 売上収益 販促領域
(家賃給付受託事業除き)
438.5 456.0
(376.9)
4.0%
(△14.0%)
家賃給付受託事業除きに対して
前期比△3%程度 - +9%程度
人材領域 314.1 214.0 △31.9% 前期比
+13% - +24%程度
調整後EBITDAマージン 24.2% 15.9% △8.3pt 前期と同程度
人材派遣事業 売上収益 国内 567.8 569.9 0.4% 前期と同程度
海外 680.3 628.8 △7.6% 前期比
+5% - +10%程度
調整後EBITDAマージン 6.5% 6.4% △0.2pt 前期と同程度

5. キャピタルアロケーション方針

当社のキャピタルアロケーションは、以下を優先順位として設定しています。

  • 既存事業の継続的な成長に資する投資
  • 安定的な配当の継続的な実施
  • 人材マッチング市場におけるHRテクノロジー事業を中心とした戦略的M&A
  • 市場環境及び財務状況の見通しを考慮した上での自己株式取得

資本効率について、ROE15%の水準を目安として設定しています。個別の投資案件の実行是非を判断する際は、資本コストを上回るハードルレートを適用する等、資本効率の実現に取り組んでいます。

6. 経営戦略

Simplify Hiring - 人材マッチング市場におけるマッチングの質の圧倒的な向上

当社グループは、グローバルな人材マッチング市場において、テクノロジーとデータを駆使してマッチングの質とスピードを圧倒的に向上させ、採用プロセスを簡単にすることを目指しています。HRテクノロジー事業のIndeedとGlassdoor、メディア&ソリューション事業、人材領域のタウンワークやリクナビといったオンライン求人プラットフォーム、人材紹介サービス、人材派遣事業等、人材マッチング市場の多くの領域で事業を運営しながら、同時に、これまでの伝統的な人材採用手法やプロセスの革新に取り組んでいます。

世界最大規模の求人情報及び企業情報プラットフォームであるIndeedとGlassdoorによって、多様な求職者や、事業規模を問わず多くの企業クライアントが利用するグローバル人材マーケットプレイスを構築してきました。当社グループのテクノロジーは求職者に最適な求人情報を提供し、企業クライアントに最適な採用候補者を紹介することができ、求人広告市場のみならず、その他の人材マッチング市場にも変革をもたらすことが可能となります。

長期的には、長年蓄積されたマッチングデータとAIや機械学習を組み合わせることで、ボタンをクリックするだけで求職者と企業クライアントのマッチングができるような、より速く効率的な採用を目指します(1)。これは人材マッチング市場において当社グループが事業展開しているすべての領域に応用できると考えています。

当社グループは、オンライン求人広告及び採用ツール市場、人材紹介市場、エグゼクティブサーチ市場、人材派遣市場の総称と定義する人材マッチング市場について、2020年におけるグローバル市場規模を1,310億米ドル程度と推定しています。各マーケットの内訳は以下の表に記載のとおりです。

加えて、現在は企業クライアントの採用担当者が行っている採用関連業務を、テクノロジーを活用し自動化することで中長期的に事業機会を創出していきます。当社グループは、この事業機会と人材紹介市場を組み合わせたものを採用オートメーション市場と定義しています。採用オートメーションは発展の初期段階にあるため、現時点では市場規模の定量化は行っていません。

グローバル人材マッチング市場規模は、経済成長及び労働市場の状況との連関性が高く、各国政府による新型コロナウイルス感染症の拡大防止対応の影響を受けて、2020年は市場規模が縮小しました。当社グループは、2021年に新型コロナウイルス感染症の影響が低減するに伴って人材マッチング市場は再び成長に転じると想定しており、人材マッチング事業で培ってきた事業ノウハウやテクノロジーを活用しながら、求職者及び求人企業をサポートしていきます。

人材マッチング市場規模 (推定)(2) 2019年 (十億米ドル) 2020年 (十億米ドル)
求人広告及び採用ツール市場 21 19
人材紹介及びエグゼクティブサーチ市場 人材紹介 55 26
エグゼクティブサーチ 19
人材派遣市場 (売上総利益ベース) 82 67
合計 $159 $131
採用オートメーション市場 N/A N/A

(1) 当社グループは当該領域において法的規制が存在する可能性を認識しており、それらの規制を遵守するよう努めています
(2) 算定根拠の詳細は決算短信をご参照ください

Help Businesses Work Smarter - SaaSソリューションによる日本国内企業クライアントの業績及び生産性向上

メディア&ソリューション事業は、日本国内の企業クライアントの業績及び生産性の更なる向上の支援を目指しています。当社が従前より日本国内の販促・人材領域で提供してきたサービスを更に進化させ、テクノロジーやデータを駆使したオンラインプラットフォームや業務・経営支援ツールであるSaaSソリューションの提供を通じて、企業クライアントの集客・顧客管理、採用や人材管理、決済等にわたる、事業運営に係る経済活動全般を支えるエコシステムを構築していきます。

企業クライアントの業績及び生産性の向上のためには、それぞれのお店や企業の事業運営に寄り添うことで課題を特定し、データとテクノロジーを駆使したソリューションの迅速な提供が不可欠です。具体的には、各事業分野における、主に集客支援に特化した既存のオンラインプラットフォームと、それらに付随する業務効率の向上を支援するバーティカルSaaSソリューション及び事業分野を問わず幅広い業界の企業クライアントに共通する事業運営の課題を解決するホリゾンタルSaaSソリューションの開発と提供を進めています。

2021年4月に国内の中核事業会社・機能会社7社の統合と組織改編を実施したことにより、従来から営業担当者が培ってきた企業クライアントとの関係を基盤としながら、エンジニアリングやデータサイエンスが企業クライアントの課題解決に迅速に貢献できる組織構造となりました。

企業クライアントの事業運営を支えるエコシステムへの進化を実現する過程では、SaaSソリューションの登録アカウント数が最重要指標であると考えています。2021年3月末時点のSaaSソリューション登録アカウント数は、当社が有するマッチングプラットフォームの登録アカウント数を上回って伸長しています。

日本国内におけるアカウント数の規模及び今後の成長見通しに関しては、例えばホリゾンタルSaaSソリューションのAir ビジネスツールズの日本における潜在顧客数を約290万程度(1)と推定しており、アカウント数が成長する余地は依然として大きいと認識しています。新型コロナウイルス感染症拡大による非接触決済手段への需要が高まっていることで、Airペイのアカウント数が特に増加しており、2021年3月末時点では約21.0万(2)、前年同期比41.7%増となりました。

また、AirペイとAir ビジネスツールズの他のソリューションを併用する企業クライアントも増加しています。2021年3月末時点のAirペイアカウント数約21.0万のうち、他ソリューションを併用しているアカウント数は約13.5万となりました。今後もAirペイのアカウント数の伸長が、SaaSソリューションの利用アカウント数増加に寄与していくと考えています。

(1) 出典:総務省・経済産業省「平成28年経済センサス-活動調査結果」及び中小企業基本法における中小企業者の定義等に基づき、中小企業者の事業所数を業種別に算定した上で、2020年3月末時点のAir ビジネスツールズの利用実績を踏まえて、Air ビジネスツールズの導入可能性があると当社が判断した業種に属する中小企業者の事業所数を合計することにより推計しています。なお、潜在店舗数の推計に当たり、 2020年3月末時点のAir ビジネスツールズ登録アカウント数が20アカウント以上存在する業種をAir ビジネスツールズの導入可能性があると判断しています。また、2021年3月末時点のAir ビジネスツールズ登録アカウントは、アクティブでないアカウントを含みます。
(2) 登録アカウント数は、当該サービス登録加盟店舗数及び事業所数を指し、アクティブ及びノンアクティブアカウントを含みます。

Prosper Together -ステークホルダーとの共栄を通じた持続的な成長

当社は、不確実性が高まる中で持続的な企業価値向上を目指すためには、健全なガバナンスのもとで、企業活動全体を通じて社会や地球環境にポジティブなインパクトを与え、全てのステークホルダーとの共存共栄を目指す必要があると考えています。そのためESG(環境・社会・ガバナンス)についての具体的な目標を掲げ、取締役会においてその進捗状況を確認し議論するとともに、ステークホルダーとの対話を継続しながら、その実現に向けて取り組んでいます。

詳細は、2021年5月17日発表の「サステナビリティへのコミットメントについて」をご覧ください。
https://recruit-holdings.co.jp/ir/ir_news/20210517_03.html

7.FAQ

2022年3月期 通期業績予想及び配当予想

Q1:

2022年3月期 通期連結業績予想を開示したがその主な前提は?

A1:

新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が進み、米国をはじめとする一部の国や産業では旺盛な採用需要や個人消費の回復が見られるものの、変異ウイルスの拡大等、グローバル経済全体の回復と安定にはまだ相当の時間を要すると見込んでいます。日本においては、緊急事態宣言の再発出や、欧米に比較してワクチン接種の進捗が遅れていることから、経済活動の回復の時期や速度の見通しは依然として不透明です。

世界各国で規制の緩和や再導入が実施され、日々事業環境が変化しているため、引き続き見通しは立てにくいものの、当年度中に新たに大規模なロックダウンや緊急事態宣言の発出に伴う経済活動の長期的な停滞が起こらない前提に基づいて、2022年3月期の連結業績見通しをレンジにて開示します。

単位:十億円 2020年3月期 2021年3月期 2022年3月期通期
通期実績 通期実績 前期比 通期予想 前期比
売上収益
(家賃給付受託事業除き)
2,399.4 2,269.3
(2,190.3)
△5.4%
(△8.7%)
2,450.0 - 2,600.0 8.0% - 14.6%
調整後EBITDA 325.1 241.6 △25.7% 270.0 - 335.0 11.7% - 38.6%
営業利益 206.0 162.8 △21.0% 180.0 - 245.0 10.5% - 50.5%
税引前利益 226.1 168.5 △25.5% 185.0 - 250.0 9.8% - 48.4%
当期利益 181.2 131.6 △27.3% 140.0 - 190.0 6.3% - 44.3%
親会社の所有者に帰属する当期利益 179.8 131.3 △27.0% 140.0 - 190.0 6.6% - 44.6%
調整後EPS(円) 121.03 82.56 △31.8% 95.51 - 126.10 15.7% - 52.7%

2022年3月期の連結業績予想における想定為替レートは1米ドル=108円、1ユーロ=130円、 1豪ドル=84円です。
2021年3月期に790億円(税抜)の売上収益を計上した家賃支援給付金事務事業(家賃給付受託事業)は終了したため、2022年3月期の連結業績予想には含まれません。

Q2:

各事業の通期見通しを教えて欲しい。

A2:

通期連結業績予想の背景となる各事業の見通しは以下の通りです。

単位:十億円 2020年3月期 2021年3月期 2022年3月期
通期業績予想
通期実績 通期実績 前期比
HR
テクノロジー
売上収益(百万米ドル) 3,907 3,993 2.2% 米ドルベース前期比
+40% - +50%程度
調整後EBITDAマージン 16.8% 15.8% △1.0pt 20%程度
メディア&
ソリューション
売上収益 販促領域
(家賃給付受託事業除き)
438.5 456.0
(376.9)
4.0%
(△14.0%)
家賃給付受託事業除きに対して
前期比 △3% - +9%程度
人材領域 314.1 214.0 △31.9% 前期比 +13% - +24%程度
調整後EBITDAマージン 24.2% 15.9% △8.3pt 前期と同程度
人材派遣 売上収益 国内派遣 567.8 569.9 0.4% 前期と同程度
海外派遣 680.3 628.8 △7.6% 前期比 +5% - +10%程度
調整後EBITDAマージン 6.5% 6.4% △0.2pt 前期と同程度
Q3:

2022年3月期の配当予想は未定だが、その背景について教えてほしい。また、今期から配当方針を変更したのか?

A3:

当社は引き続き、持続的な利益成長と企業価値向上につながる戦略的投資を優先的に実行することが、株主共通の利益に資すると考えています。加えて、株主に対する利益還元も重要な経営上の施策の一つとして認識し、キャピタルアロケーションの優先順位では既存事業の継続的な成長に資する投資の次に配当を位置付けています。当社は、中長期的な資金需要・財務状況の見通しを踏まえた適切な水準且つ安定的な配当を継続的に行っていきます。

当社は日本を含むグローバル経済全体の回復と安定にはまだ相当の時間を要すると見込んでおり、特に日本の経済活動の回復時期や速度の見通しは不透明であるため、現時点で中間配当及び通期配当予想は未定としています。

経営戦略

Q4:

新型コロナウイルス感染症の拡大は、2020年の人材マッチング市場の規模にどのような影響を与え、例年と比べてどのように変化したのか?また、特に採用オートメーション市場について、今後の展望は?

A4:

各国の企業クライアントの採用活動が新型コロナウイルス感染症の影響を受けたことで、2020年の人材マッチング市場の規模は縮小しました。以下の表は当社グループが算出した2019年と2020年の市場規模を比較したものです。また、人材紹介及びエグゼクティブサーチ市場は、将来的に異なる商品群が展開されると考えるため、人材紹介市場、エグゼクティブサーチ市場の2つに分けて記載しました。

人材マッチング市場規模 (推定)1 2019年 (十億米ドル) 2020年 (十億米ドル)
求人広告及び採用ツール市場 21 19
人材紹介及びエグゼクティブサーチ市場 人材紹介 55 26
エグゼクティブサーチ 19
人材派遣市場 (売上総利益ベース) 82 67
合計 $159 $131
採用オートメーション市場 N/A N/A

1算定根拠の詳細は決算短信をご参照ください。

さらに、市場規模の定量化は行っていないものの、採用オートメーション市場を新たに定義しました。採用オートメーション市場は、人材紹介に加え、ソーシング、スクリーニング、面接の日程調整、採用後の配置等、採用担当者が行っている採用関連業務から構成されます。経営戦略の1つである「Simplify Hiring」を達成するために重視しており、現時点においてはIndeed Hiring Platformを提供することによって事業機会を創出しています。採用オートメーション市場の規模の定量化はまだ行っていないものの、採用担当者が使用するサービスやシステムの手動プロセスを自動化するという大きな機会があると考えています。

Q5:

メディア&ソリューション事業の、オンラインプラットフォーム、バーティカル及びホリゾンタルSaaSソリューションの提供により企業クライアントの事業運営を支えるエコシステムへの進化、とはどのような意味か?

A5:

メディア&ソリューション事業が日本国内の企業クライアントの業績及び生産性の向上を目指す上で、従前より日本国内の販促・人材領域で提供してきたサービスを更に進化させ、テクノロジーやデータを駆使したオンラインプラットフォームや業務・経営支援ツールであるSaaSソリューションの提供を通じて、企業クライアントの集客・顧客管理、採用や人材管理、決済等にわたる、事業運営に係る経済活動全般を支えるエコシステムを構築することを意味しています。

Q6:

メディア&ソリューション事業の、広告事業の安定成長と事業全体の利益率水準の維持は継続できるのか?

A6:

メディア&ソリューション事業は、集客支援に特化した既存のマッチングプラットフォームを利用する企業クライアントには、バーティカル及びホリゾンタルSaaSソリューションを提供し、マッチングプラットフォームを提供していない業界の企業クライアントやマッチングプラットフォームのご利用がない企業クライアントには、ホリゾンタルSaaSソリューションの提供によって、企業クライアントの業績及び生産性の向上に貢献していきます。

このため、既存の集客支援に特化したマッチングプラットフォームに加えて、SaaSソリューションの開発と提供に更に注力していくことから、事業全体の短期的な利益率水準維持ではなく、積極的な成長投資を継続しながら長期的な事業成長を目指します。その過程において、SaaSソリューションの登録アカウント数が最重要指標であることに変更はありません。2021年3月末時点のSaaSソリューション登録アカウント数は、当社が有するマッチングプラットフォームの登録アカウント数を上回って伸長しています。

Q7:

経営戦略に「ステークホルダーとの共栄による持続的成長」が追加されESG目標を定めた背景を教えてほしい。

A7:

当社は創業以来、事業を通じて社会の課題を解決することで成長を続けてきましたが、現在は特に長引く新型コロナウイルス感染症の影響等により、世界各国において社会的、経済的格差の拡大への懸念が特に高まっています。このような中で改めて、社会に対するポジティブなインパクトを創出するため、ESG目標を掲げて推進していくことが当社の持続的な成長にとって重要であると考えました。

環境(E)については、企業活動の基盤として、世界共通の課題である気候変動問題に対して、当社グループとしてカーボンニュートラルの早期達成にコミットします。

社会(S)については、特に当社グループの携わる「雇用」の分野と、当社の価値創造の源泉である「従業員」に焦点を当ててコミットメントを行います。「雇用」における社会インパクト創出は、当社のHRマッチング事業を牽引するIndeedにおいて開始します。また従業員については、ジェンダー・ダイバーシティについて目標を定めるとともに、それ以外のダイバーシティや、従業員エンゲージメントについても、企業経営の重要基盤と位置づけ、取組みを進めていきます。

ガバナンス(G)については、これらすべてを支える基盤として重視しており、監査役を含む取締役会構成員のジェンダー・ダイバーシティに対してコミットメントを行うと共に、2022年3月期の役員報酬にはESG要素を反映させることも決定しています。ESG推進を経営戦略に加え、ガバナンスの進化に取り組んでいきます。

連結

Q8:

当第4四半期の売上収益が前年同期比4.0%の増収に対して、調整後EBITDAが44.4%の減益となった理由は?

A8:

当第4四半期の売上収益は、経済産業省中小企業庁より受託した家賃給付受託事業の影響を除いた場合、前年同期比は0.8%増となりました。
HRテクノロジー事業は増収となったものの、メディア&ソリューション事業及び人材派遣事業の特に国内派遣領域が減収となり、各事業において将来の成長に向けたマーケティング投資等を積極的に行ったことにより、連結調整後EBITDAは大幅な減益となりました。

Q9:

当第4四半期のその他営業収益、その他営業費用が前年同期と比較して大幅に変動しているが、その主な理由を教えてほしい。

A9:

その他営業収益は前年同期比で110億円増加しました。これは主に、従前より定期的に実施していた資産の効率的運用の検討の一環で、リクルート銀座8丁目ビルの売却を2021年2月に実施した結果、96億円を計上したことによるものです。なお、売却後も当社グループ会社はリース契約にて入居を続けています。その他営業費用は前年同期比で378億円減少しました。これは主に、前年同期に310億円ののれん及び無形資産の減損損失を計上していたことによるものです。

Q10:

事業環境の見通しは引き続き不透明だが、十分な手元流動性は確保しているのか?

A10:

2021年3月期末時点における現金及び現金同等物の金額は5,010億円、それから有利子負債を差し引いたネットキャッシュは3,882億円です。ネットキャッシュの金額は、前年度末比1,037億円増加しました。当社は、十分な手元資金を有していますが、流動性を確保し、機動的な資金調達を可能とするため、社債の発行登録、金融機関と当座貸越契約やコミットメントライン契約の締結を行っています。いずれも2021年5月17日時点において、借入実行残高はありません。これらにより、当社は事業環境の大きな変化の際にも十分な手元流動性を確保できると考えています。

HRテクノロジー事業

Q11:

求職活動が低調な中でHRテクノロジー事業の当第4四半期の売上収益が前年同期比で増収となった要因は?

A11:

事業の再開や拡大及び新たな事業が創出されることで、米国で中小企業クライアントの採用需要が大きく回復した結果、当第4四半期の売上収益は、前年同期比23.3%の増収となりました。なお、2021年3月期におけるHRテクノロジー事業の売上収益のうち、米国が占める割合は約75%でした。

労働市場は米国を筆頭に一部の国や地域及び産業において、より早く回復しています。米国における2021年3月26日時点の季節的要因を調整したIndeed上の求人広告数は、新型コロナウイルス感染症発現前の基準である2020年2月1日時点の数値と比較して13.5%上回りました(HiringLab.org参照)。

一方で、感染症に係る懸念や育児サポートの減少等の要因により求職活動は引き続き低調となり、各国政府による金銭的支援も求職活動に影響を与えました。その結果、企業クライアントが募集する求人の数、種類、勤務地と、求職者側の需要との間に乖離が発生し、Indeed及びGlassdoor上での採用競争に伴い有料求人広告利用が増加したことで売上収益が増加しました。

Q12:

Indeed及びGlassdoor上の求職活動が第3四半期に引き続き当第4四半期も低調に推移したとのことだが、どのような指標を参照しているのか?

A12:

HRテクノロジー事業の全てのオンラインプラットフォームにおける訪問数、検索数、クリック数、応募数等の指標を用いて、個人ユーザーの求職活動を分析しています。Q11に記載の通り、労働市場に影響を及ぼす要因は複数存在しており、これらはIndeed及びGlassdoor上の求職活動に関する各種指標にも影響を及ぼしました。ワクチン投与が進捗し、学校が再開され、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防ぐための取組みや各国政府の景気刺激策が縮小されることで、労働市場全体及びIndeedやGlassdoor上の求職活動が回復する可能性があります。

Q13:

HRテクノロジー事業の2022年3月期における業績予想の背景を教えてほしい。

A13:

2022年3月期の第1四半期は、求職需要と採用需要の乖離が引き続き売上収益の成長を支えると想定しています。しかし、グローバル労働市場は不透明な状況であり、多くの国でこの乖離がいつ解消されるのか、それが第1四半期以降の売上収益にどのような影響を及ぼすかを予測することは現時点では困難です。

HRテクノロジー事業の2022年3月期業績予想は、ワクチン接種が世界的に進捗し、学校が再開され、各国政府による金銭的支援が縮小することにより、求職需要と採用需要の乖離が第2四半期以降に解消し始めることを前提としています。一方、日本を含む採用需要が未だ回復していない国で採用需要が新型コロナウイルス感染症発現前の状態に戻る時期は更に不透明です。これらの要因と仮定に基づき、2022年3月期の売上収益は前期比で40%から50%程度の増収を予想しています。

不透明な状況の中、HRテクノロジー事業は、当社グループの経営戦略の1つである「Simplify Hiring」の達成に引き続き注力し、人材マッチング市場における機会を見据え、引き続きエンジニアやその他の技術系スタッフの採用を強化する予定です。また、新規の個人ユーザーや企業クライアントの獲得を進め、長期的な成長を実現するために、セールスやマーケティングへの積極的な投資を続けていきます。

投資のタイミングと、売上収益の継続的な成長が要因となり、第1四半期の調整後EBITDAマージンは上昇するものの、第2四半期以降は減少し、通期の調整後EBITDAマージンは20%程度となることを見込んでいます。

メディア&ソリューション事業

Q14:

メディア&ソリューション事業の当第4四半期の調整後EBITDAが前年同期比78.8%の減益となっているが、売上収益の前年同期比7.0%の減収に比べて大幅に減少し、調整後EBITDAマージンが4.1%となった背景は?

A14:

販促領域及び人材領域は、減収による減益に加えて来期以降の成長を見据えた戦略的且つ積極的なマーケティング投資を行ったため大幅な減益となりました。また、2021年4月1日のメディア&ソリューションSBUの組織再編に伴い、2021年3月期期初より先んじて統合した本社機能コストや統合に係る費用増加、新型コロナウイルス感染症等の影響による貸倒引当金繰入額の増加を計上したことによるものです。

Q15:

住宅分野について、下期ガイダンスの中で販売可能な住宅供給戸数減少による広告出稿の減少可能性について言及したが、当第4四半期の売上は前年同期比7.2%の増収と堅調だった背景は?

A15:

販売可能な住宅供給戸数の減少傾向は継続し、これに伴う新築マンション等の広告出稿需要は減少したものの、新築戸建や中古物件、賃貸物件に関する広告出稿の需要が前年同期比を上回った結果、前年同期比7.2%の増収となりました。

Q16:

メディア&ソリューション事業の2022年3月期における業績予想の背景を教えてほしい。

A16:

販促領域では、コロナ禍においても住宅や美容分野等堅調な推移を想定できる分野と、日本国内の緊急事態宣言の再発出等の影響により回復の時期やその早さが不透明である旅行や飲食及び結婚分野等が混在しているため、2022年3月期売上収益の業績予想は2021年3月期家賃給付受託事業の収益を除く売上収益対比△3%程度から+9%程度のレンジを想定しています。

また、人材領域では飲食業を中心とした企業クライアントの採用需要回復に伴い、当期中盤から後半以降にアルバイト・パート向け求人広告サービス回復及び人材紹介サービスの緩やかな回復を想定して、2021年3月期売上収益に対して13%から24%程度の増収を見込んでいます。

当期は、経営戦略の中長期的な実現のためのマーケティング投資や開発投資といった成長投資を加速させることから、調整後EBITDAマージンは2021年3月期と同程度を想定しています。一方で、もし、事業環境の悪化あるいは回復の遅れがある場合には、2021年3月期上半期同様のコスト削減策を実行することを想定しています。

人材派遣事業

Q17:

第4四半期の国内派遣の調整後EBITDAマージンが2.7%と他の四半期と比較して低い水準となっているのはなぜか?

A17:

国内派遣において、稼働者数が前年同期比では減少トレンドが継続していますが、その減少幅は下げ止まりつつあるため、将来の成長を見据え、派遣スタッフの募集費や企業クライアントへのマーケティング費用、来期以降のリモートワーク環境改善等のための費用を投下したことから、第4四半期の調整後EBITDAマージンが他の四半期よりも低い水準となりました。

Q18:

第4四半期の海外派遣の調整後EBITDAマージンが3.1%と他の四半期と比較して低い水準となっているのはなぜか?

A18:

第4四半期は季節的な要因もあり、従来より調整後EBITDAマージンが低い傾向にありますが、当第4四半期についてはこれに加え、足元で事業の回復傾向が見られることから、来期以降の成長を見据えた人員強化のための投資を行った結果、従来の四半期よりも低い水準となりました。

Q19:

人材派遣事業の2022年3月期における業績予想の背景を教えてほしい。

A19:

国内派遣領域について、2021年3月期は同一労働同一賃金の法制化に伴い、請求単価が一定程度上昇したことが売上収益を押し上げる要因となりましたが、2022年3月期は同様の単価上昇を見込んでおりません。引き続き新規派遣契約需要の動向が不透明でありますが、2022年3月期は2021年3月期と同程度の売上収益を見込んでいます。

また、海外派遣領域の売上収益は、引き続き特定の業界での回復が継続すると見込み、2021年3月期に対して5%から10%程度の増収を見込んでいます。

その他

Q20:

リクルートが34.8%を保有する51job,Incが買収提案を受けているが、リクルートの見解は?

A20:

51job, Incが買収提案を受けていることは認識していますが、現時点で当社からコメントするべき事項はありません。

8. 決算発表資料(短信等)

決算短信や決算説明電話会議音声、その他の発表資料を掲載しています。

決算発表資料(短信等)

9. 決算説明会・動画

免責事項
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