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ガバナンス・財務

CFOメッセージ

この内容は2018年統合報告(2018年10月発行)掲載時点のものです。

過去最高の業績を達成、
さらなる体制強化で企業価値拡大を目指す

佐川 恵一

佐川 恵一

取締役 兼 専務執行役員 兼 CFO 兼 CRO

2018年3月期は過去最高の実績を記録

2018年3月期は、売上収益が前年同期比11.9%増の2兆1,733億円、EBITDAが11.3%増の2,584億円となり、2008年3月期の連結決算の開始以降、ともに過去最高の実績となりました。また、私たちが経営指標としている調整後EPSも前年同期比で8.3%の成長を記録しました。HRテクノロジー事業、メディア&ソリューション事業、そして人材派遣事業の主要3セグメントすべてが増収増益となり、なかでもHRテクノロジー事業と人材派遣事業が業績拡大に大きく寄与しました。

HRテクノロジー事業では、新規顧客の獲得が進んだことや既存顧客による「Indeed」のサービス利用が拡大したことによって、売上収益は前年同期比で64.7%増加し、米ドルベースでみても、60.7%の増収となり、引き続き高い成長を継続しました。

メディア&ソリューション事業では、販促領域では主に美容分野が、人材領域では国内人材募集分野が伸長した結果、売上収益は前年同期比3.3%の増収、EBITDAは3.1%の増益となり、安定的な成長を実現しています。人材派遣事業では、国内の事業環境は好調な状況が続いており、既存契約の継続や新規契約者数の増加に注力しました。また、海外派遣領域で前期に子会社化したRecruit Global Staffing (旧USGPeople)の業績寄与もあり、全体での売上収益は前年同期比10.9%の増収、EBITDAは10.8%の増益となりました。

中期経営方針と進捗

現在、私たちは2019年3月期を最終年度とする3か年の中期経営方針を掲げ、その達成に向けて各事業戦略を実行しています。個人ユーザーと法人クライアントの間に立ち、最良なマッチングサービスを提供するという共通のビジネスモデルのもと、3つの事業が日々磨き込みを行っており、中期的にはHRテクノロジー事業をグループの成長の柱として、各々でさらなる発展を目指しています。

HRテクノロジー事業では、求人広告の分野から採用業務などの人事関連周辺領域にまで事業を展開し、人材ビジネスにイノベーションを提供していくため、R&D投資やM&Aを活用していきます。その一環として、2018年6月には、オンライン求人サービスの領域において、企業レビュー数などで最大級の規模と成長率を有するGlassdoorを子会社化しました。Glassdoorが持つ企業に関する情報とIndeedの高いテクノロジーの融合によって、採用プロセスのさらなる効率化を目指して協働していきます。

メディア&ソリューション事業は、これまで既存事業の強化と新規事業の創出によって、売上収益の安定的な成長を遂げてきました。今後も、新規事業に対する開発投資を強化し、既存の法人顧客だけではなく、新規の法人顧客との取引も拡大させながら、現在のEBITDAマージンの水準を維持した上で、収益の安定成長を目指していきます。

人材派遣事業ですが、まず国内は、企業業績の堅実な成長に加え、少子高齢化による構造的な労働人口不足などによって、派遣産業の需要は引き続き安定しています。海外においても、米国の力強い経済状況、また経済危機を脱した欧州の経済状況も堅調であり、世界的にみても、人材派遣産業の需要は安定的です。このような事業環境のなかで、引き続き独自の経営ノウハウである「ユニット経営」の推進によって、安定的な成長を実現していきます。

財務方針と株主還元施策

中長期的な利益成長を実現するために、M&Aをはじめとした成長に向けた各種投資を機動的かつ積極的に実行していきます。その上で、株主価値の向上については、特に重視しており、2017年3月期から2019年3月期までの3年間における調整後EPSのCAGR(年平均成長率)一桁後半を経営目標に設定しています。最終年である2019年3月期の調整後EPSの見通し101.76円(前年同期比17.3%増)を含めて算出すると、3年間のCAGRは13.5%となり、中期経営方針で掲げた目標を達成する見通しです。資本効率性については、2018年3月期のROEは19.3%となり、目安としている15%を上回りました。引き続きROE15%を目安として経営を進めていきます。

株主還元については、配当算定の基準とする当期利益に対して30%程度を配当性向として設定しており、2018年3月期の一株当たり配当額は、中間配当11円、期末配当12円の年間23円とさせていただきました。2019年3月期の一株当たり配当額は、中間配当13.5円、期末配当13.5円、前期からは4円増配の年間27円を予定しています。

資金調達の考え方

借入による資金調達を有効に活用しつつ、国内格付機関による格付を意識した財務の健全性を維持することを財務方針としています。さらに、資本効率の目安として、さまざまな投資案件については厳格な投資基準を設けています。

運転資金や投資資金については、まずは営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金を充当することを基本としていますが、資金需要や金利動向などの調達環境、そして既存の有利子負債の返済及び償還時期などを考慮の上で、調達規模や手段を適宜判断し、外部調達を実施する場合があります。その場合、原則として、短期の運転資金については、金融機関からの借入やコマーシャル・ペーパー、またはその組み合わせによって、また、中長期の運転資金については、金融機関からの借入や社債、またはその組み合わせにより調達することとしています。