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サステナビリティ

東京2020公認プログラム「東京2020を契機に考えるLGBTQ&ALLY」セミナーを開催しました

日本中の期待が高まる、東京2020オリピック・パラリンピック競技大会(以下、東京2020大会)。東京2020大会の開催に向けて、企業は持続可能性への取り組みが求められています。その一つが、LGBTQ※をはじめとするセクシュアル・マイノリティへの理解と尊重の促進です。

東京2020大会のオフィシャルパートナーであるリクルートは、2018年12月5日、東京2020大会の公認プログラムとして「東京2020を契機に考えるLGBTQ&ALLY」セミナーを、本社41階アカデミーホールで開催しました。
ALLY(アライ)とは、LGBTQについて理解・支持し、支援のために行動している人たちのこと。今回のセミナーでは、まず迫る東京2020大会に向けて、企業が求められていることは何かを学んだ後、アライの存在を増やすことによる効果を中心に、企業としての施策のポイントを学びました。

スポーツには、世界と未来を変える力がある

はじめに「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の持続可能性の取り組みから見る、これからの企業におけるダイバーシティ&インクルージョン」と題して、組織委員会の杉本さん、茅さんからお話をいただきました。
基本コンセプトの中で「多様性と調和」と「未来への継承」を掲げ、さまざまな持続可能性への取り組みを進める東京2020大会。これまでにも、障がい当事者の職員が講師を務めるD&I接遇・サポート研修や、D&Iについてのハンドブック作成など、さまざまな取り組みを進めてきました。
そして、持続可能性においては、「持続可能性に配慮した調達コード」を定め、サプライヤーやライセンシーとなる事業者が対処すべき基準とその遵守、通報措置などを設けています。また、事業者はチェックリストを提出し、取り組み状況を可視化することに加え、サプライチェーン全体での持続可能性の促進に取り組むことが期待されます。
最後に、組織委員会の杉本さんは「これらのアジェンダに理解を深め、大会計画に反映するフェーズは終わり、いよいよ東京2020大会に向けて実践していく時期となりました。その際には組織委員会だけでなく、サプライヤー・ライセンシー企業のみなさんにも社会から期待が集まっており、実践いただかなければなりません。そして、それらの取り組みは組織委員会がなくなった後も実践いただかなくてはならないものなのです」と、関係者への期待を述べました。

アライを増やして、LGBT当事者が働きやすい環境づくりを

次に、会社員として人事部門で働く一方で、LGBT支援とアライを増やす取り組みを行う団体「Allies Connect」の東由紀さんより、LGBTを取り巻く国内外の現状と、企業における施策のポイントと職場におけるアライの効果をお話しいただきました。

1990年にWHOが同性愛を疾病リストから削除し、2000年以降、欧米諸国を中心に同性パートナーシップ制度や同性婚の合法化が進み、今やG7諸国では日本以外の国が同性婚もしくは同性パートナーシップ制度を法的に認めており、国際社会では、性的指向と性自認は人権であるという認識が一般化してきています。
その中で企業の担当者からよく耳にする質問が、「どこまで施策に取り組めばいいのか分からない」ということ。東さんは「決して特別な扱いや権利を用意するわけではありません。2016年に国連人権高等弁務官事務所が述べているとおり、性的指向や性自認に関わらず『今ある権利を享受できるように、差別の禁止を徹底して実現することが必要』とお伝えしています」と語りました。
その上で、企業に求められるLGBT支援施策として、人権規定やガイドラインの整備、研修の実施、トイレなどの環境整備、同性パートナーを配偶者と同等とする福利厚生制度、現場への浸透を担う社員コミュニティがあると語ります。特に、トランスジェンダーの方の性別移行支援は、担当者の理解度によって対応に差異が出ないように、性別移行をサポートするためのガイドラインを策定した方が良いなどの具体的なアドバイスもいただきました。
そして今回のテーマである「アライ」について、職場におけるアライの存在はLGBT当事者の勤続意欲を向上させることが調査分析から分かっており、東さんは「企業文化を変え、LGBTにポジティブな職場環境をつくるためには、アライの存在は重要!」と述べます。
アライを育成するには、研修で理解度を上げるとともに、周囲の差別的な言動を指摘するなど、アライとして求められる行動度を上げる必要があります。アライの行動度を上げるには、身近なLGBT当事者の存在がプラスの影響を与えますが、職場でカミングアウトしている人が少ない日本の職場では難しい。しかし、周囲にアライとして行動しているロールモデルの存在がいることも、理解度・行動度ともにプラスの影響を与えるため、東さんから「私のように、アライを示すレインボーのバッジを身に付けるだけでも効果があると思いますし、社内でアライとして活動する方を可視化する、講演会を開催するなどの施策も有効だと思います」とアドバイスもいただきました。
最後に、東さんより「電通ダイバーシティラボの調査では、日本におけるLGBT当事者は7.6%と言われていますが、LGBT当事者が活躍できる職場にするには、残りの92.4%がアライになる必要があると考えます。制度や研修の実施などさまざまな施策によって職場にアライを増やし、性的指向や性自認に関わらず働きやすい環境をつくらねばならないと、日々思っています」とメッセージがありました。

セミナーの終わりには、東京2020大会の期間中、LGBTQなど多様性に関する情報発信と交流の場としてプログラムを提供する「プライドハウス東京」の設立計画について、「プライドハウス東京」コンソーシアム代表の松中権さんにお話しいただきました。
今回の東京2020大会では期間限定のホスピタリティ施設としての設置になりますが、2020年以降、日本初の常設の総合LGBTセンターとして、次世代のLGBTの若者が安心して集える居場所づくりを目指していきます。

プライドハウス東京の詳しい構想については、こちらをご覧ください。

「東京2020を契機に考えるLGBTQ&ALLY」セミナー概要

開催日:2018年12月5日(水)17:30~19:00
場所:グラントウキョウサウスタワー 41階 アカデミーホール
プログラム:

  1. オープニング
    株式会社リクルート 人事統括室 ダイバーシティG グループマネジャー 塚本尚子
  2. 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の持続可能性の取り組みから見る、これからの企業におけるダイバーシティ&インクルージョン
    東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会
    総務局 持続可能性部 杉本信幸様、 総務局 人事部 茅和子様
  3. 企業におけるLGBT施策のポイントと効果
    Allies Connect 代表Representative Director 東由紀様
  4. プライドハウス東京 設立計画について
    「プライドハウス東京」コンソーシアム代表 松中権様

(写真は、3周年を祝うケーキ)

セミナー後には、リクルートの従業員自らが設立・運営する、リクルートグループ横断のLGBT当事者コミュニティ「COLORs」の3周年記念イベントも開かれ、セミナーに参加された方々も多く出席し、懇親を楽しみました。

※LGBTQ:レズビアン(L)、ゲイ(G)、バイセクシュアル(B)、トランスジェンダー(T)の略称に、心の性や好きになる性が定まらない人を指すクィア(Q)またはクエスチョニング(Q)を加えたもの